comma99の読書メモ

浅はかな理解ですが、読書メモとして

2015-09-27

「工学部ヒラノ教授の事件ファイル」という本を読みました.

この本は「工学部ヒラノ教授」という書籍の続編が文庫化されたものであり,工学系引いては理系大学組織(とその周り)で実際に起った事件をコミカルに書かれています.

「はしがき」のなかでも述べられていますが,これは「文学部唯野教授」という,文学部教授の大学暴露本をその淵源としつつ,この本やその他諸々の暴露本によって生じていた一部の誤解を払拭するために書かれたようです.

工学部教授と彼をとりまく組織が引き起こす数々の事件は,工学系の出身ではない私でもしばしば共感をおぼえることがありましたし,なにより難しいことを考えずとも笑いながらスラスラと読み進めることができる内容でした(一部は本当に笑えない部分もありましたが).

内容にはあまり触れませんが「1.自宅潜伏1週間」での経理担当事務官とのやりとりは大変面白く,笑いながら読めました.

「13.原発事故」「14.STAP論文事件」については,世間を騒がせた点では記憶に新しい問題で,それに対する筆者の見解は興味深く,もう少し時間をかけて読んでみたいと思いました.

また,この本を読んで,「文学部唯野教授」「工学部ヒラノ教授」もまた読み返してみたいと思いました.